スロー呼吸(ゆっくり呼吸)とは: 効果とやり方
スロー呼吸(ゆっくり呼吸)とは、ふだんの安静時のペースよりずっとゆっくり、意図的に呼吸することです。典型的には毎分およそ4〜10回で、もっともよく研究されているのは5〜6回のペースです。これは大半の落ち着くための技法に共通する要素で、ボックス呼吸、4-7-8、コヒーレント呼吸、吐く息を長くする呼吸は、どれも形の違うスロー呼吸です。
スロー呼吸は傘となる考え方であって、覚えるべき技法がもうひとつ増えるわけではありません。無理のないゆっくりしたパターンをどれか選びましょう。効いてくるのは、ペースと力を抜いた吐く息です。
どこからが「ゆっくり」なのか
| Phase | Seconds |
|---|---|
| Inhale | 4s |
| Exhale | 6s |
安静時の成人は毎分およそ12〜16回呼吸します。ゆっくりしたペース呼吸はふつう毎分4〜10回を指します。研究がもっとも立ち返るのは5〜5.5回あたりのペースで、吐く息を少し長くすると、いちばん落ち着くと感じられることが多いものです。
スロー呼吸のやり方
- 楽に座って、低いところで呼吸する息を上の胸ではなく、お腹に落ち着かせましょう。
- 少しずつゆっくりにするおおよそ4秒で吸って6秒で吐くか、均等な5-5を目安にしましょう。いきなり自分が保てる最遅のペースに飛びつかないでください。
- 小さく、力を抜いて保つゆっくりは深くという意味ではありません。大きく力んだ呼吸がいちばんよくある間違いです。呼吸は静かに保ちましょう。
- 数分間続ける落ち着きの効果は最初の一呼吸で訪れるのではなく、2〜5分かけて積み上がっていきます。
スロー呼吸の使いどころ
- ストレスの最中や、そのあとに落ち着くために。
- 寝る前に気持ちをやわらげるために。
- 毎分5〜6回の共鳴(レゾナンス)ペースで行うことも多い、安定した日々のベースとなる練習として。
- 名前のついた技法の多くに内蔵された土台として。ボックス呼吸、4-7-8、コヒーレント呼吸、吐く息を長くする呼吸は、並べ方の違うスロー呼吸です。
スロー呼吸の効果: 研究が示していること
スロー呼吸の研究のレビューは、毎分6回前後のペースを、心拍変動の増加、副交感神経(休息)の働きへの傾き、そして本人が感じるリラックスと関連づけています。効果は本物ですがおだやかで、人によって差があります。[1][3][2]
こうした効果の背後にある生理、つまり迷走神経、呼吸性洞性不整脈、心拍変動については、ゆっくりした呼吸の仕組みをご覧ください。
スロー呼吸は体に悪い?
ほとんどの人にとって、やさしいスロー呼吸は、ウェルビーイングの実践のなかでもっとも安全な部類に入ります。不快感はたいていやり過ぎから来ます。深く呼吸しすぎること(過呼吸によるふらつきの原因になりえます)、あるいは早い段階から遅すぎるペースを強いることで、これは息苦しさを生みます。また、数分間意図して呼吸をゆっくりにすることは、慢性的に低い安静時の呼吸数と同じものではありません。何もしていないのに、ふだんの呼吸が遅い、労力がいる、息切れすると感じるなら、それは呼吸エクササイズではなく、医療者に相談すべき問題です。
初心者向けのやり方
毎分およそ8〜10回、たとえば3吸って4吐くから始め、短い練習を重ねながら1〜2週間かけてゆっくりにしていきましょう。ペースを決めるのは無理のなさです。研究で使われる数字は方向であって、必須条件ではありません。
BreathMateでの実装
スロー呼吸こそ、BreathMateの土台です。アダプティブ呼吸は、あなたの無理のないペースの近くから始め、みんなをひとつの数字に固定するのではなく、落ち着いていくにつれて吐く息を少しずつ長くしていきます。まずはブラウザで、無料の呼吸ペースファインダーでペースを体感したり、呼吸数計算ツールで安静時の呼吸数を確かめたりすることもできます。
出典
- How Breath-Control Can Change Your Life: A Systematic Review of Psycho-Physiological Correlates of Slow Breathing - Zaccaro A, et al., Frontiers in Human Neuroscience (2018). doi:10.3389/fnhum.2018.00353
- The physiological effects of slow breathing in the healthy human - Russo MA, Santarelli DM, O'Rourke D, Breathe (European Respiratory Society) (2017). doi:10.1183/20734735.009817
- Effects of voluntary slow breathing on heart rate and heart rate variability: A systematic review and a meta-analysis - Laborde S, et al., Neuroscience & Biobehavioral Reviews (2022). doi:10.1016/j.neubiorev.2022.104711
これは編集チームがまとめた一般的なウェルビーイング情報であり、医学的助言ではありません。